「バイクが趣味です」と言うと、大抵の人は休日にツーリングを楽しむ姿を思い浮かべる。
でも、僕にとってバイクは“日常の外側”にあるものじゃない。
むしろ、暮らしの中心にバイクを据えることで、
仕事や住まい、時間の使い方までが変わり始めた。
東京で働いていた頃、僕は典型的な週末ライダーだった。
平日は都心のオフィスで忙しなく働き、週末だけ郊外へ逃げるように走る。
それはそれで、楽しかった。だけど、何かがズレていた。
バイクの楽しさを「逃避」ではなく「起点」にできないだろうか?
その問いを抱えて、僕は東京を離れ、福岡へ移住した。
移住したからといって、すぐにすべてが整うわけじゃない。
だけど、東京にいると見えなくなっていた選択肢が、ゆっくりと浮かび上がってくる。
バイクで通勤することだって、現実的な選択肢になった。
昼休みにちょっと走れば、海辺の風を感じられる。
そしてなにより、リッターバイクを2台所有しても、生活が圧迫されない。
そんな暮らしを東京で実現するのは、簡単じゃなかった。
いま僕は、「バイクとともに暮らす」という言葉を本気で信じてみようとしている。
所有を軽くし、拠点をクラウド化し、自由な移動を生活の一部にする。
それは、ライフスタイルの最適化ではなく、人生の再設計だ。
人生のど真ん中に、バイクがある。
Ride Life Balance
僕はこの思想を、現実の暮らしとして組み立てていく。